広く言われているように、睡眠時間を削って受験をする時代は終わりました。現代の受験勉強は、よく眠ることが大切だと言われています。
しかし、ただ眠ることだけが重要なわけではありません。本当に重要なことは、人間の脳の性質を理解して、適切に眠り適切に復習することです。
本記事では、脳の性質を考えた最適な復習方法を紹介していきます。

<著者情報>
真賀田郁実:feel高認予備校西東京市校教室長
東京都立大学大学院修了。修士(理学)。 C言語プログラミング検定有資格者。 現在、私立大学で物理学の非常勤講師を務めながら志を同じにした井上と当教室を発足し、教室長を務める。 統合失調症と自閉症スペクトラムを抱えながら対人恐怖症に悩まされる学校生活を送りました。学校に登校しなくても大学を卒業して社会人として働くことが出来ます。私の実体験をもとに、不登校から大学卒業への道筋を示す教育をしています。
人間の記憶の性質
ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスによると人間の記憶は1日後には67%消去されることが分かっています。
つまり、100の英単語を記憶したとしても、次の日に覚えていられる単語は33個ということになります。これでは1000の英単語を覚えるだけでも膨大な時間がかかってしまい、受験勉強に必要な知識量をカバーするのは長い道のりのように思えます。
しかし、適切なタイミングで復習を行うことに依って記憶の効率は格段に上がり、この問題を解消することが出来ます。
復習に最適なタイミングは?
エビングハウスの忘却曲線によると、復習に最適なタイミングは1日後と2日後と言えます。
では具体的にはどのようにして復習することが効果的なのか、筆者が実際に行い、生徒に実践してもらっても効果を実感できた方法をご紹介致します。
眠る前に、前日の出来事、例えば通学の電車で誰に会ってどんな話をしたか。といったことから細かく思い出していきます。もちろん授業や自習で勉強した内容も可能な限り細かく思い出していきます。どの問題で間違えたか、覚えておくべきことは何だったか。できるだけ順番に思い出していくのが効果的です。
効果的な復習で志望校へ!
なぜこのように勉強に関係のないことも思い出していくのでしょうか?
それは、単調になりやすい受験生生活の中で、小さな出来事を記憶しておくことで、受験生活そのものの退屈を防ぐ効果があるからです。
受験生活と言っても大切な青春時代の一部です。脳にとって効果的な方法で、受験勉強の内容はもちろん、受験生活そのものも記憶に残していきましょう。
